新型コロナウイルスの第3波が収まらぬまま、クリスマス、そして年末年始を迎えそうです。
Go Toは年末年始の利用は停止。
今年のお盆休みは帰省をやめた人が多い中で、年末年始こそは田舎に帰省するつもりだった人が多いと思いますし、なかなか難しい状況になってきました。
僕も、夏に帰省をやめた一人で、正確に言えば、やめさせられた、に近いんですが、帰省予定の直前になって、親から、「やっぱり感染が心配だからやめて」ということで、中止になりました。
(その時、田舎でワーケーションしよう、と思っていて周囲に宣言していたのですが、普通に会社に出社することとなりました。)
なので、今年の年始以来、両親はじめ、兄家族にも会えていないため、年末年始を一応楽しみにしていました。
ですが、この風潮です。
会社のある先輩は、おばあちゃんがいるから大阪で過ごすわ、と言っていましたし、帰省を見送る人も多そうです。僕は祖父母がもう他界していることもあり、家族の中でそこまで高齢者はいないですが、兄の年齢が上なこともあって高齢ではあるので、注意は必要な気もします、そこが難しい。
ドイツのメルケル首相の「今年のクリスマスが、祖父母と祝う最後のクリスマスになるかもしれないから、人と会うのを我慢してくれ」という演説をしていましたが、帰省の自粛というムードが漂いつつあります。
ですが、僕は、こういう見方も支持したい。
帰省をしなかった場合、今の新型コロナウイルスの死亡率よりも、来年親が他界してしまう確率の方が高い、というものです。
しかし、東京から症状が出ているわけでもない子や孫が帰省して、それがコロナを感染させ、さらに、それが親や祖父母の死につながる危険性は何パーセントあるのだろうか。ともかく今は、全国で新規感染者が1000人ほどで死んでいる人が5人以下なのであるから、運悪く罹ったところで1パーセント以下の死亡率だ。これは、ほとんどネグリジブルであって、帰省した人が無症状の感染者で、親や祖父母に気をつけていたにもかかわらず感染させ、しかも、死ぬ可能性など天文学的なものでしかない。
一年間、帰省せずに来年は親や祖父母が死んでる可能性は、男性についてみると、60歳の誕生日から一年の死亡率は0.9パーセントだが、65歳で1.2パーセント、70歳で2.1パーセント、75歳で3.6パーセント、80歳で6.0パーセント、85歳で10パーセント、90歳でなら16.5パーセントだ。
これはそれぞれの誕生日の話だから、80歳の親の場合、平均でいえば80歳(6.0%)と81歳(6.7%)の中間の数字で論じねばならないし、二年のあいだ帰省しなければ上記の数字の2倍よりかなり高い死亡率となる。80歳なら15パーセントほどだ。帰省をしないことで次の帰省の前に亡くなっている可能性はかなり大きいのである。
これは夏の記事になるので、現時点での死亡率は、死亡者数2702人(15日現在)÷感染者総数18万4732人(15日現在)で、0.0146となり、1.46%となります。
(参考)
新型コロナウイルス 日本国内の感染者数・死者数・重症者数データ|NHK特設サイト
年齢別の死亡率のデータがないので単純比較はできませんが、多く見積もっても15%よりは低いのではないでしょうか。
(念のため申し添えておくと、数字遊びをするつもりは毛頭ありません)
感情としては、確かに帰省を見送る感じにもなりますが、一歩引いて冷静に考えて、感染防止策をとったうえで、帰省をした方が社会全体としては望ましいとはいえないか、とも考えられるわけです。
(ただ僕が帰省したい、という感情を割り引いてもです。)
自分の家族の周囲には高齢者はいないので、高齢者の方と接触する人は気を付けないといけないと思いますけれど、普段皆さん、通勤通学やスーパーに買い物は行きますし、そうした生活で多くの人に接しているわけで、東京・大阪などの都会から家族が1人帰ることにそこまで神経を張り巡らせる必要はないんじゃないかと思います。
それが心配なら、スーパーなんか不特定多数の人が集まってベタベタといろんなものを触ってるわけで。マスクも100%ではないし。だから、心配はキリがないと思うんです。
それよりも、高齢者を守るための施策を強化したり、初もうでや初売りなどを小規模にすることで足りるのではないかと。
帰省における、不要不急の部分ですね。
家族の中で、家の中でゆっくり会話するくらい、このコロナでつらい1年を頑張ったご褒美として楽しませてくれよ、と思います。
自粛警察に怒られるかもしれないですが、自分が我慢しているから人も我慢しろ、は違う気がしますし、帰省くらい、万全の感染対策をすれば許してあげてもいいんじゃないかな、、、と思うわけです。
過度な自粛は、あまりよろしくない。
適度な自粛が、必要なんじゃないでしょうか。