「シンドラーのリスト」という映画を見ました。
ドイツ軍に占領され、ユダヤ人の収容や虐殺が進む中、オスカー・シンドラーという実業家が、当初はユダヤ人を安く雇って儲けようと考えていたのですが、次第にユダヤ人の命を救おうと気持ちが動いていくという物語です。
何より衝撃的だったのは、
ポーランドでユダヤ人が収容所へ次々と移動させられるわけなのですが、
そのユダヤ人の行列に対して、ドイツ人の小さい女の子まで、
「ユダヤ人は出て行け」って石を投げるシーンです。
当時ユダヤ人の立場が低くみられ、人として扱われていなかったとはいえ、
子どもまでそんなことを言うのか‥‥‥と、恐ろしさを覚えました。
多分、親とかからユダヤ人は悪だと聞いてるんだと思いますけど、子どもをそこまでさせてしまう当時の時代の雰囲気に、びっくりしちゃいました。
さて、ホロコーストです。
500万人近いユダヤ人が犠牲になったと言われます。
そういえば、昨年の夏、ユダヤ人の国であるイスラエルに行きました。
エルサレムにある、「ヤド・ヴァシェム」という、ホロコーストを記憶する施設に行きました。
そこでは犠牲者1人1人の名前と写真が刻まれており、ホロコーストという名称だけでは想像できない、人が死んだリアルさを感じました。
中でも印象的だったのは、刻まれたメッセージでした。そのままには覚えてないのですが、大体こんなことでした。
しかし、ユダヤ人虐殺の現実を知りながらそれを助けようとしなかったあなたたちの罪も重い」
このメッセージがホロコーストは人ごとではないという感じを伝えてきます。
ナチスドイスだけの責任じゃない、傍観してるやつも悪いんだ、という。
これ見て、今まで第三者の、どっちかというと観光客の側にいた自分が、現実の緊張感ある世界に一気に引き戻されました。
現実社会でも全く同じことが言えそうです。
一番近いのだと、いじめとかですかね。
ユダヤ人が絶滅しかけるという危機には、僕らには想像できないような恐怖があったと思います。
それを裏付けるようにか、杉原千畝など、ユダヤ人の命を救った人たちを顕彰するコーナーもあり、
「私たちはあなたを忘れない」と添えられていました。
ヤド・ヴァシェムに行き、ユダヤ人、イスラエルという国の重みを強く感じました。
イスラエルは、中東で揉めていますけど、
イスラエルは、歴史的に見て各国で迫害されてきたユダヤ人がやっと見つけた居場所というか、国土だと思います。
ユダヤ人がアラブ人を追い出した面は否めないとは言いつつ、イスラエルやユダヤ人の歴史的な面も踏まえると、ちょっと見え方が変わるのかもなぁと思います。