三男日記

愛知県蒲郡市出身、今東京におります三男です。日常や社会について思ったことを書いていこうと思います。基本、空論・評論です。自分の勉強も兼ねてやってます。

東京〜神戸間ヒッチハイク記

人生で初めて、ヒッチハイクに挑戦しました。

 

東京から出発して計5台の車に乗せていただき、1日で神戸までたどり着くことができました。


社会人になる一歩手前でしたが、最後の最後で学生でしかできない経験ができました。

 


ちょっと長いですが、体験を書いていこうと思います!

 

 

まずはネットの体験記を読み込み、

ヒッチハイクの聖地と言われる、用賀からスタートしました。

 


マジックペンとA4白紙を手にとって、着替えをリュックに詰めて出発。

 


聖地と聞いていたのでヒッチハイカーがうじゃうじゃいるんだろうなと思っていたのですが、意外とヒッチハイカーがおらず、自分にできるのか心配になってきました。


まあ悩んでもしょうがないのでとりあえず昼食を食べるためマクドナルドに入ると、早速2人組がヒッチハイクをしようとスケッチブックに文字を書いているのを見かけ、少し安心しました。

 

マックの2階でハンバーガーを食べつつ様子を伺っていると、先ほどの2人組に加え、もう2人組が合流し、ヒッチハイクの聖地っぽくヒッチハイカーが増えていました。


僕は、マック前よりも車が停車しやすいと言われる、用賀のローソン近くで「名古屋方面」の紙を掲げ始めました。

 

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ヒッチハイクでは名古屋・大阪のように遠い目的地を掲げるよりも、海老名のように、すぐ近くのサービスエリアまで!と掲げる方が捕まりやすいそうですが、僕は敢えて名古屋で掲げて見ました。

  


道行く車に目力込めて視線を送り、ニコニコしながら30分経った頃でしょうか。

 


1人の男性が声を掛けてくれ、

「海老名まででいいなら乗せてくよ」と、

早速乗せてくれました。

 

 

やったーーー本当に乗せてくれるんだ‥‥‥笑

 


車内で聞くとその方は、

自分が学生時代にできなかったヒッチハイクを応援したいという考えからヒッチハイカーを乗せることが趣味らしく、今まで10人くらい乗せたことのある人でした。


その方は途中のインターで銭湯に連れて行ってくれ、なんとご飯もご馳走になり、最初のヒッチハイクがこんな甘くていいのか、と逆にこっちが心配になるくらいでした。

 


結局その方は足柄サービスエリアまで送ってくださいました。


しかし、神戸まで行かないといけないので、道のりはまだまだ長いです。

  


地図で見ると、まだまだ静岡県という関門が残っています‥‥‥

東海道新幹線でも、名古屋まで行くのに静岡が一番長いんですよね。

 


先は長い、と思いつつ、

ゆとりヒッチハイクから卒業し、

足柄にて、15時頃、紙を掲げ始めます。

 

今度も掲げたのは、「名古屋方面」です。

 


サービスエリアですので、人にキョロキョロ見られるのは当たり前。それに加えて子供に指を指されたりもしましたが、

ここは恥を捨て、道行く人に目力を送り続けます

 


ちなみに、熟練のヒッチハイカーからは、ひたすら声をかけることがポイント、と言われていましたが、声を掛けるのは少しハードルが高かったので、声を掛けるのは本当に切羽詰まってからにしようと、まずはボードを掲げる方式でやっていました。

 


20分くらいしたあと、1人の男性が「浜松までならいいよ」と、声を掛けてくれ、ありがたい事に、無事2台目が見つかりました。

 


そしてその方はトラックの運転手でした。

僕はトラックに乗るのが初めてだったのですが、車高が高いため景色がよく、興奮してしまいした。まるで2階建て電車の2階に乗ってるみたいなパノラマでした。

 


トラック運転手になったきっかけの話、静岡の話、車の趣味の話を聞きつつ、浜松の遠州豊田サービスエリアで降ろしてもらいました

 


しかし、降りてみると、意外と人がいない。

 


これは見つかるのか?大丈夫か?と心配になりつつも、今度はチャレンジで「大阪方面」を掲げてみることにしました。

 


すると、5分後、僕が椅子で作業していたのを横目で見ていた方が、

指で、「乗りな」のジェスチャー

 


早速3台目に乗せてもらえました。

 


その方は愛知の豊田で住宅リフォーム会社の社長さんでした。

普段からヒッチハイクをよく乗せているみたいで、その社長さんも、若い頃に戻れたらヒッチハイクをやるだろうなとおっしゃっていました。


車内では、4月からの仕事の話、大学の話などをしていたらあっという間に豊田市にある、上郷サービスエリア(東名自動車道)に到着。


「会社大きくなったら仕事頼むわぁ」と、握手をして別れました。

 


さて、問題は上郷サービスエリアでした


時間は既に18時過ぎ。既にあたりは暗くなり始めています。


初めの20分くらい、大阪方面を掲げていましたが、手応えが悪いなぁと感じていると、

お掃除のおじさんに、

「大阪方面に行く人はここにはあんまりおらんなぁ」

と忠告されたのです。

 


実は、大阪方面に向かう人は上郷サービスエリアの手前の豊田ジャンクションで、伊勢湾岸自動車道という別の道に別れてしまい、上郷まで来ないそうなのです。

 

 

ちーん。

 

 

時間も遅いし、もう諦めて実家に帰ろうかと思いながら座っていると、

10歳くらいの男の子が僕にあったかいお茶を差し出して一言

 

すぐ高速降りちゃうから乗せてあげられないけど、頑張ってね

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ふと周りを見渡すと、その子のお父さんが笑顔で、

すぐ高速降りちゃうもんで、ここで待ってた方がいいと思うから乗せてあげられんけど、頑張ってね~

と、応援してくださっていたのでした。

 


人はこんなにも見ず知らずの人に優しくできるのか、とすごく胸があったかくなりました。

 

 

諦めかけていた気持ちも消え、やり切ってやろう!と覚悟を決めました。

 


そうして、改めて戦略を考えて見ました。


すると、僕が待っていた場所が悪いことに気づきました

僕はトイレ前で待っていましたが、実はこのサービスエリア、トイレが複数箇所あり、自分がいたトイレに来る人はわずかだったことが判明しました。


そこで、人の流れを見てみると、

ここで休憩する人は皆、ファミマに寄っていることがわかりました。

そこで、立つ場所を変え、明るいファミマの入り口の横で、必死で目力でアピールを続けました。


30分くらいくらい経つと、

大阪まではいかないけど、岐阜までなら行くよ」と、快く乗せてくれる方が現れ、

無事次に進むことができました。


その方は、建築関係の仕事をされており、

車内ではずっと仕事の話を聞いていました。

ヨーロッパでは建築士の地位が弁護士よりも高い、とか、

人種のサラダボウルとして人種が混ざった「アメリカ人」という括りがあるアメリカとは違って、カナダではカナダ人自身が人種ではなく様々な個の集合体としてのモザイクアートと言われているから人種差別をあまり感じたことはなかった、という話など、面白い話をたくさん聞けました。

 


その方には、尾張一宮パーキングエリアまで送っていただきました

 


さて、降りたはいいものの時間は20時過ぎ

 


流石に今日中に神戸に行くには、やばい時間です。ちょっと焦りが出始めます。


流石にもう声かけをしまくるしかないと思っていました

 


そんな時、目の前に滋賀ナンバーの車が見つかりました。

 

奇跡だ‥‥‥

 

もう、このチャンスしかない

 

 

そう思い、

紙に「滋賀方面」と書き、その車のドライバーがトイレから帰ってくるのを正面で待ち続ける作戦に出ました。


すると、まさかその滋賀ナンバーの車の横に、神戸ナンバーの車があるではありませんか

 

しかも車内には1人の男性の方が。

 

 

 

うぉーーーー

 

 

 

その時の興奮たるや。

絶対にこれを逃してはいけない。

そう決心して、ドアをコンコンしました。

 

 

 

結果。

 

 

 

西宮までだけどいいよ

 

 

 

いやいやいや、理想的すぎる。笑

 

 

 

なんとか乗せてもらうことができました。

 


その方は、単身赴任で小牧まで来ていて、月に1~2回西宮の家族の元へ帰省している方でした。

 


衝撃だったのは、その出会いが運命的だったことです。


その方は普段、尾張一宮パーキングエリアがある名神高速は使っていないそうで、今日はたまたま使った2回目くらいだったみたいです。


しかも、休憩に使うとしても尾張一宮PAの次の 黒門PAで休憩しようと思っていたところ、

たまたま目薬をさそうということになり、尾張一宮PAで目薬をさすために止まったところ、僕に引っかかったということです。


しかも、その方は3人の息子がいて、ちょうど三男は今年卒業。僕と同級生でした。

 


ちょっと感動してしまいました。


車内では、阪神タイガースの話や、お酒の話、家族旅行の話をしていたら、あっという間に西宮に着いてしまいました。

 


楽しい時間でした。


最後降りる時、本当にありがとうございました!と伝えると、

こちらこそ、普段できないような経験ができました。ありがとう。」と逆に感謝されてしまいました。

 

 

そして、23時。

無事1日で西宮駅に到着することができたのでした。

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5台の方にお世話になり、たくさんの優しさをいただきました。

 


世の中にこんなに優しい人がいるのかと本当に胸が温かくなりました。

 


乗せてもらってアレですけど、

ヒッチハイクの楽しさに気づくのが遅すぎました。


まさかできるとは思えなかったけど、

人間、やればできちゃうもんですね。笑

 

 

学生最後にヒッチハイクの貴重な経験ができて、本当に良かったです。

ただ僕の場合は優しい方がたまたま拾ってくださったので、幸運でした。

 


乗せてくださった皆さん、本当にありがとうございました。