今の若い奴は、、、
とは、二千年来言われていたことらしい。
僕もいろんなところで年上の人から聞いたことがあるし、言われたこともある。
だけど、
多くの上の人は、そうやって言う割には、若い人のことをあまり知ろうとしてない気がしている。
上の人が若い人にガッツリ絡んで、ガッツリ相談に乗って、お互いの真意を語り合って、理解を深めた上での話ならまだわかる。
けれど、それをちゃんとやれている人って少ないのではないか。
(やれてる人は、そういうことを口にしない気がする)
周りの大人を見ていると、若い人に逆に気を遣ったり、どうせ理解してもらえないから、とか、古いと思われるから、などと、あまりガッツリ絡んでこない人の方が多い気がする。
(もちろん、若い人から絡むべき、という話はあるので、上から絡んでほしい!という話ではない)
それなのに、
「今の若い奴はこれだからダメなんだよなぁ」みたいな話を若い人がいない裏で延々していたり、
若い人の目の前で、その人のことを何もわかっていないのに、その人の性格を決めつけるかのように言っている。
ホントは、若い人だってもっとちゃんと考えてるし、ちゃんと聞いて欲しい悩みもあるのになぁ。。。
かの一方で、
昔はこうだったよなぁ、今の若いやつにはわかんないだろうなぁ、
と、若い人にちゃんと話してもないことは理解されるはずもないのに、自分たちの話が理解されないことを嘆いていることをよく耳にする。
ホントは、もっと昔の話も聞いてみたいし、上の人のことをもっと知りたいのになぁ。
僕が言いたいのは、
上下の世代間の互いに対する認識の齟齬は、お互いの理解不足にあると思う、ということ。
若い人のことを悪く言うなら、もっと下の人と話して、若い人がどんなことを考えてるのかを深く理解してから、言うべきだし、
それは若い人も然りで、上の人のことを悪く言うなら、上の人とちゃんと話して、どんなことを考えてるのかを深く理解してから言うべきだということ。
お互いの理解を深めるという話なら、
若い人が上の人にガッツリ絡んで行くべき、っていう話はもちろんあった上で、
若い人も忙しそうな上の人に、自分なんかが、と気遣う部分はあるから、
そういう思い違いも含めて、お互いの理解不足が上下の世代間には横たわっている気がする。
世代間でいえば、シルバーデモクラシーの話も似ている。
以前、朝日新聞の記事で、年金問題について、大学生と年金受給者の方が話し合って、解決策を探ろう、という企画記事がありました。年金を払うだけになりそうな若い人と、年金を受け取って逃げきれそうな高齢者の方。
それぞれの世代に対して思うことはありそうですが、ちゃんと話し合うことで、一つずつ、社会保障に関する誤解や考え方が磨かれていくような気がした。
多分、これは世代間だけではなくて、やっぱり人間ってラクしたいし、快適な世界で生きていたいから、心底相手のことを理解しようとしていないことが背景にあるんだと思う。
おそらく、古代から言われていたということは、
こういう話は、世代間に限った話ではなく、人間の本質としてこういうことになるんだと思う。
アメリカのトランプ政権(いや、トランプか?)に対する批判や、日韓関係、日中関係も全く同じ原理だ。
例えば、トランプ大統領がこんなことをしていたなんて、誰が報じようとするだろうか。特集しようとするだろうか。
https://courrier.jp/news/archives/206729/?ate_cookie=1595747115
心底相手のことを理解しようとせぬまま、自分の中で結論づけてしまうのは、やっぱりラクし、やっちゃいそう。
(もちろん、そこまで何でもかんでも考える暇がないからだと思うが。)
人間だから、他者との間に横たわる溝は大きくて深いが、社会に生きている以上、お互いの理解を深めるために努力することしかないんだろうな、と思った。
自分自身、相手のことを決めつけず辛抱強く、人と向き合うこと、
じゃなければ人のことを悪く言わないこと、
それを意識しないといけないと思った。
世代論は、意外と人間論だった。