米を炊く時、特に釜で炊くご飯ですかね、
「おこげ」ってあります。
釜の底で焦げちゃって、香ばしい感じになってるやつ。
釜飯とか、石焼ビビンバとかやると、みんな「おこげ!おこげ!」とおこげをありがたがる風潮があります。
でも、改めてちゃんと考えてみると
おこげ、正直言ってあんまりおいしくなくないですか?笑
語弊がありますね、まずいというわけじゃなくて、
そんなに味しないし、言われるほど香ばしくない、
つまり、おいしい!ってなるものじゃないっていうことです。
おこげのウィキペディアには、
おこげには、
「鍋底がやや褐色になった程度のわずかに焦げた状態のものは、香ばしく味わいがある」って書いてありますけど、
正直香ばしいとかはあまり感じたことがありません僕は。
だって、よく考えたら、
ただの焦げただけのもの、
どちらかというと失敗作ですよ。
なんなら、「焦げ」。
「おこげ」なんて敬語つける必要ないですからね。
だけど、
「おこげ」って、「お」がついてるから貴重そうなイメージありますし、ありがたい存在な気がなぜかしてきます。
ですけど、やっぱりよくよく考えたら、おこげはただの焦げなわけで。
米の焦げたやつに「お」って敬語つけるくらいなら、
肉とか焦げたやつに対しても、なんでも付けてもいいんじゃないかと思います。
でも今は米の方にだけ敬語がつくんですよね。
まさにこれは上手いというか、1つのブランドになってるというか。
焦げなんて、発ガン性高いし、炭化しすぎてて食べられないものなんですが、
一定程度の焦げ具合のものを「お焦げ」と呼ぶことによって、
マイナスの印象を持ちがちな、「焦げた」という事実をプラスの価値に転換させていると思います。
「香ばしい」という形容詞も使って。
香ばしい、とか、
「焦げ」ではなく「おこげ」ってなると、
なんか単なる焦げとは違う気がしてきますよね。
敬語使ってる、という印象はあんまりなくて、
単なる「焦げ」と、「おこげ」は違うものである、っていう印象の方が強いです。
おこげはレアなもの、だから価値があるっていうイメージなんですが、
そもそも焦げ自体あまり起こらない、というか焦がしてはならないものですから、レアなのは当たり前であって。
小さい頃に母親に、
「おこげ美味しいから。」
「おこげちょっとしかないから。」
って言われて育って、
「おこげは美味しいものだ。」
「おこげはありがたいものだ」
というイメージが刷り込まれてましたけど、
改めて考えてみたら、おこげって別にそんなに美味しいわけじゃないなということに気づきました。
うーむ、「おこげ」というブランドに騙されていたのかもしれません。してやられた、、、。