三男日記

愛知県蒲郡市出身、今東京におります三男です。日常や社会について思ったことを書いていこうと思います。基本、空論・評論です。自分の勉強も兼ねてやってます。

4月に気になった記事①「ウクライナ編」

ウクライナ侵攻をめぐって

クーリエジャポン2022年5・6月号】

ユヴァル・ノア・ハラリ「ロシアのウクライナ侵攻を地球上のあらゆる人が懸念すべき理由」

 

ハラリは、歴史上「一時的に戦争がなかった状態」を指す言葉だった「平和」が、ここ数十年「戦争が起こり得ないこと」を指す言葉に変化し、予算も軍事中心ではなく福祉中心に変化していたことを重視する。ウクライナ侵攻を経て、「教師や看護師にあてられるはずの予算が戦車やミサイルに使われることになる」ことを危惧。

 

ウクライナの意味

クーリエジャポン2022年5・6月号】

ニーアルファーガソンプーチンウクライナ戦争でいったい何を目論んでいるのか」

 

ファーガソンは、ロシアの歴史上、ピョートル大帝が勝利した地であるポルタヴァ(ウクライナ東部)は、ロシアが列強として台頭していく上で象徴的な意味を持つと指摘。

 

ウクライナ人の戦い

クーリエジャポン2022年5・6月号】

ユヴァル・ノア・ハラリ「プーチンが歴史的敗北に向かって突き進んでいるように見える」

 

ハラリは、「国というものは、突き詰めていうと『物語』の上に築かれるもの」と喝破した上で、ロシアは、今回の戦闘によって、ウクライナ人の勇敢な物語を皮肉にも引き出してしまい、ロシアに立ち向かうことをウクライナの国是にしてしまったと分析する。

 

ウクライナ侵攻の背景

文藝春秋5月特別号】「エマニュエルトッド 日本核武装のすすめ」

 

⚪︎今回の侵攻は、侵攻前からウクライナへの軍事支援を続けていた米英とロシアの戦いであり、アメリカは自国民の死者を出さずに、ウクライナを人間の盾にしている

⚪︎ロシアは、共同体家族の家族主義であり、集団行動を得意とするからこそ共産主義プーチン権威主義が根付く。一方ウクライナ個人主義。(それゆえ農業集団化がうまくいかずホロドモールに繋がった)

⚪︎ウクライナ個人主義であるが故に国家としてのまとまりを欠き、独立から30年以上経っても十分に機能する国家を作れていない。それもあり、ロシア人はウクライナ人を「少し劣ったロシア人」と見ている節がある

 

西側諸国も襟を正すべき
ロシア、複数都市で虐殺か キーウ近郊:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59742000W2A400C2EA2000/


戦争犯罪」追及、対ロ包囲網 国際刑事裁が捜査着手:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60071250W2A410C2EA1000/


The Economist新興国もロシアの侵攻に「ノー」を:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60092550Y2A410C2TCR000/

 

もちろん、ウクライナへの侵略はロシアが悪だが、西側も過去の行いを無かったことにして追及一辺倒になるのは違うのでは。ウクライナがロシア兵の実名を公表するのはアリなのか?また、アメリカすら加盟していない国際刑事裁判所にロシアを引きずり出すのはダブルスタンダードではないのか?新興国はそうした面を冷静に見ているとの記事。

 

制裁の正当性

厳しい制裁が逆効果 ロシア中間層、プーチン氏支持に転向

https://www.afpbb.com/articles/-/3399816


【真相深層】対ロ制裁、ネット遮断見送り:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60181920R20C22A4EA1000/

 

制裁はどこまで"正当"なのか?国家権力はどこまで介入してよいのか?という観点と、過度な制裁がロシア国民の反感を招いて逆効果になるとの指摘も。

 

ロシアのプライド

クーリエジャポン2022年5・6月号】

アンドレイグラチョフ「ロシアはだんだんと国際協調の場から締め出されていき〜第三次世界大戦の敗戦国になったかのような感覚でした」


【Deep Insight】危ないロシアの中国従属:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60537880W2A500C2TCR000/

 

ウクライナ侵攻の背景にある事情もきちんと理解しないといけない。反省を踏まえずに単にロシアを非難するだけでは同じような事態が繰り返されてしまう。

 

ロシアの臆病性

「なぜウクライナに侵攻したのか、極端に臆病で貧しい軍事大国ロシア」

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92953

 

ロシアは歴史上西欧社会からの侵略を何度も受けている歴史から、「国境の外に、幾重もの親ロシア的な緩衝国家群を張り巡らしておかないと、不安でたまらない。」とのこと。その歴史的背景も踏まえて交渉しないと繰り返される。