本日、遂に新元号が発表されました。
世の中はめちゃくちゃ元号ブームに沸いていました。
テレビは全局生中継。
新聞も、新聞で元号スクープを追っていました。
改元をちょっと引き目で見ているフリをしつつ、僕もyahoo!ニュースを更新していたのであまり人のことは言えません。
ただ、この元号ニュースに関して、大きく2つ思うことがあったので、書いてみたいと思います。
①元号バブルと閉塞感
明治時代までは、改元は頻繁に行われていました。
珍しい動物が見つかったからだとか、
なんか無茶苦茶な理由で改元されたりしてます。
中には1年持たなかった元号も‥‥‥。
改元が用いられた背景には、「仕切り直し」があると思います。
確かに、今も、平成から令和へと、天皇が代替わりすることで世の中が少し変わっていく感じがします。
「平成とはなんだったのか。」特集が頻繁に組まれていますが、
30年間を総括するための一区切りとしての「平成」には意味はあるものの、
「平成」という元号で時代を区切ることそれ自体には、特に意味はないと思います。
けれど、やはり次の世はいい世の中にしたい。平成の世の中を仕切り直したい。
なんか、改元にはそんな意味も込められるような気がします。
そう考えると、
改元には、世の中に対する期待値バブルの効果がありそうです。
事務コストはかかるものの、準備や周知をしておけば、かなりコスパの良い気分転換になっているような気もします。国民全体の祭りみたいになるのですから。
なので、一世一元にこだわる必要は必ずしもないのかも‥‥‥笑
そんなことを思いました。
ただ、こんなにも改元が着目されるのは、やはり世の中にある閉塞感も大きいのだと思います。
改元による期待値は、バブルです。
実態は何も変わりません。
僕は以前ブログにも書きましたが、オリンピックや、万博と近いものがあると思います。
https://gm-fk20.hatenablog.com/entry/2018/12/03/183218
閉塞感の打破はできるかもしれないけれど、
一時的な特効薬、それも効き目があるかわからない薬に頼っていること自体、今の日本が行き詰まっていることの象徴な気がしています。
②平成の終わりとマスメディアの時代錯誤
改元を巡る騒ぎは、まさにマスメディアの今の状態を表している気がしました。
「令和」発表は、テレビ局はどの局も生中継していました。
いや、民放は5局もあって改元報道に差なんてほとんどないんだから、差別化のために別の報道すればいいのに、と思いました。
もちろん、視聴率はあるのだと思いますし、カメラに収めたい、というプロの矜持もあるのでしょう。
ただ、今の時代、ネットですぐに速報も手に入るし、Yahoo!ニュースで動画すら見られる時代ですから、何か違う気がします。
新聞も同様です。
いずれ正式に発表されるであろう元号スクープに人と資源を投じるよりも、
他にも伝えるべきことは山ほどあるはずです。
よく指摘されることですが、日本の新聞が目指すスクープは、いずれ報道されるようなことを特ダネとして求める傾向にあると思います。
それよりも、森友学園事件や富山市議政務調査費不正受給問題のような、埋もれてしまっていたであろう事実を伝える、「調査報道」に注力すべきではないでしょうか。
アメリカでは、当たり前のように重視されていることだと思います。
「ペンタゴンペーパーズ」もそうですし、「ウォーターゲート事件」もそうだと思います。
というか、第4の権力としてのメディアの価値はそこにあると思います。
しかし、日本の新聞の場合、検察に反旗を翻した三井環事件や、尖閣ビデオ流出事件などでも、情報漏洩の視点が重視されてしまい、権力に真の意味で対峙して権力を監視する調査報道は軽視されているように思います。
記者クラブの弊害でしょうか。
さて、元号の話に戻すと、
Yahoo!ニュースのトップに出ていた、毎日新聞の幻の元号スクープの記事へのコメントで最もいいねを獲得したのが、「元号なんて早く知る必要なんてないから、元号スクープは必要ない」という趣旨のコメントでした。
もはや、マスメディアに対して個人が発信し、支持を得られる時代です。
そして何より、誰もがネットで速報を得られる時代です。
そんな時代にもかかわらず、未だに旧態依然とした報道に固執しているマスメディアの現状が、改元報道で露わになったと思います。
平成の時代を総括しつつも、激動の平成の時代にマスメディア自身がついていけていないことを、平成の終わりに自ら露呈したとでもいえましょうか。
僕はテレビも新聞も好きなので、すごく勿体無いなぁと思ったりもします。
さて、
という感じで改元を迎えましたが、
これからは令和生まれも出てくるということで、平成生まれが時代遅れの象徴とかにならないように、頑張りたいと思いました。
今年度も宜しくお願い致します。